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目次
企業の顔ともいえるホームページや名刺、広告、SNS投稿のデザイン。それらを通じて、一貫した印象や世界観が伝わるかどうかは、顧客や取引先との信頼関係を築くうえで重要な要素です。
その背後にあるのが、ビジュアルアイデンティティという考え方です。
ビジュアルアイデンティティとは、ロゴや色、フォント、写真といった視覚的な要素を通じて、企業の個性や価値観を伝える仕組みのことです。
大企業だけのものと思われがちですが、実は中小企業にこそ必要性が高まっています。
情報があふれる時代においては、どんな事業をしているかだけでなく、どんな姿勢で、どんな思いをもって活動しているのかまで、視覚的にわかりやすく伝える力が問われるようになっているからです。
本記事では、ビジュアルアイデンティティの基本的な考え方から、コーポレートアイデンティティ(CI)との違い、構成要素、作り方、有名な成功事例、活用方法を丁寧に解説します。
ホームページ制作を検討している方や、ブランドイメージの整理に課題を感じている方にとって、ヒントになる内容をお届けします。
VI(ビジュアルアイデンティティ)を整えることは、企業の信頼性と魅力を可視化する第一歩です。
札幌を拠点にホームページ制作・Webサイト制作を行うARDEMは、ブランド構築からデザイン運用まで一貫してサポートいたします。
ホームページ制作やビジュアル戦略に関するご相談は、ARDEMまでお気軽にお問い合わせください。
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VI(ビジュアルアイデンティティ)とは、企業が外部に向けて発信する「見た目の統一感」を指します。ロゴや配色、フォント、写真のトーンなど、視覚的な要素全体が含まれます。これらは単なる装飾ではなく、企業の姿勢や価値観を伝えるための重要な手段です。
名刺、Webサイト、パンフレットといったツールのデザインに一貫性があれば、見る人に安心感や信頼を与えることができます。初めて接触する顧客にとって、それらの見た目は企業そのものの第一印象につながります。
視覚的な表現は言葉以上に直感的に伝わりやすく、企業の世界観やメッセージを明確に示すことが可能です。
VI(ビジュアルアイデンティティ)は、企業が「どう見られたいか」を戦略的に形づくる手段であり、自社の方向性や立ち位置を社会に示すための基盤でもあります。
商品やサービスだけでは差別化しにくい今の時代において、企業の個性をどう表現するかが大きなテーマとなっています。そのなかで、VI(ビジュアルアイデンティティ)は、ブランドイメージを統一し、顧客との信頼関係を築くために欠かせない要素です。
SNSやWebサイト、パンフレットなど、接点が多様化している今、見る人は複数のチャネルを通じて企業を判断します。もし媒体ごとに色やフォント、雰囲気がバラバラであれば、ちぐはぐな印象を与えてしまい、ブランドとしての信頼を損ねることにもつながります。
一方で、どの媒体でも同じような雰囲気が保たれていれば、企業の考え方やスタンスに対して自然と信頼が芽生えます。視覚的な統一感は、ブランドメッセージを補完し、言葉だけでは伝えきれない部分を補足する強い力を持っています。
中小企業においても、こうした「伝わる仕組み」を整えることで、競争力を高めることができます。
VIは、大企業だけのものではなく、むしろ限られたリソースの中で確かな印象を築くためにこそ、欠かせない戦略といえるでしょう。
両者は密接に関係していますが、指す範囲が異なります。VI(ビジュアルアイデンティティ)は、その名のとおり「視覚的にブランドを表現する仕組み」です。ロゴやカラー、フォント、写真などを使って企業の個性や世界観を視覚的に伝えるための設計です。
一方、コーポレートアイデンティティは企業全体の「らしさ」をつくるための総合的な概念であり、理念や行動方針、社内文化など、視覚に限らない広範な要素を含んでいます。
VIは、コーポレートアイデンティティを伝えるための手段のひとつであり、その一部として位置づけられます。
企業活動が進化する中で、ビジュアルだけでなく企業の姿勢や行動が注目される場面も増えています。そのため、両者を明確に使い分けながら連動させていくことが、ブランドの信頼性を高める鍵になります。
VI(ビジュアルアイデンティティ)は、企業の見た目の印象を形づくる複数の要素によって成り立っています。これらの要素が互いに連携し、一貫した世界観をつくり上げることで、企業としての信頼性や記憶への定着を高めることができます。
ロゴは企業の顔とも言える存在であり、最も目に触れる機会の多いビジュアル要素です。シンボルやロゴマークには、企業の理念や事業内容、価値観を凝縮して表現する役割があります。
たとえば、創業の背景や地域性、業種の特徴をデザインに反映することで、企業らしさを視覚的に伝えることができます。また、ロゴは単体で使われることも多いため、縮小やモノクロ表示でも視認性を保てる設計が求められます。
ブランドカラーは、印象を大きく左右する要素です。業種や顧客層に応じて選ぶ色によって、受け取る側の感情や心理が変わることもあります。
信頼感を与えるブルー、情熱や活力を連想させるレッド、自然体や優しさをイメージさせるグリーンなど、色が持つ印象効果を踏まえながら、主軸となる色と補助的な配色を組み合わせていくことが重要です。
また、Webや印刷など使用媒体が変わっても色ブレが起きにくいよう、色コードを明確に定義しておく必要があります。
フォント選びもまた、ブランドイメージの一貫性を保つうえで欠かせない要素です。視認性や読みやすさはもちろん、文字のかたちがもたらす雰囲気も含めて検討することが求められます。
たとえば、堅実さや信頼性を印象づけたい場合は角ばったゴシック体を選ぶことが多く、柔らかさや親しみやすさを伝えたい場合は丸みを帯びた書体が好まれます。
印刷物とWebで使い分けることもありますが、基本的にはトーンを揃えることが理想です。
写真やイラスト、アイコンなどの表現スタイルも、VI(ビジュアルアイデンティティ)を構成する要素です。リアルな写真を使うのか、抽象的なイラストを多用するのか、色調は明るいのか落ち着いているのかといった判断が、ブランド全体の印象を左右します。
たとえば、高価格帯の製品を扱う企業がポップなイラストを多用すると、顧客とのギャップが生まれる可能性があります。どのような世界観を目指すかに応じて、視覚表現のスタイルを統一していくことが必要です。
VI(ビジュアルアイデンティティ)は見た目の印象を整えるだけのものではありません。その目的は、ブランドの存在感を高め、顧客との信頼を築き、競合の中で明確な違いを打ち出すことにあります。
ここではその代表的な三つの目的について解説します。
日々多くの情報が飛び交うなかで、企業の存在を記憶に残してもらうのは容易ではありません。
そこで効果を発揮するのが、視覚的な一貫性です。ロゴや色使い、フォント、写真のトーンなどを揃えることで、接するたびに「この会社だ」とすぐに気づいてもらえるようになります。
たとえ企業名を見なくても、カラーやレイアウトだけでそのブランドだと判断できるようになれば、認知度は大きく向上します。広告やSNS、Webサイトなどの多様なチャネルで印象を繰り返し届けることで、ブランドとしての輪郭がよりくっきりと浮かび上がります。
人は、整ったものに安心を感じる傾向があります。VI(ビジュアルアイデンティティ)に統一感があることで、「きちんと考えられたブランドである」という印象を与えることができます。
反対に、媒体ごとにロゴのサイズや色味が異なったり、フォントの雰囲気がバラバラだったりすると、どこか雑多な印象を与え、信頼感が損なわれる可能性があります。
中小企業であっても、こうした細部まで意識を行き届かせることが、結果として顧客の信頼を得る大きなきっかけになります。
市場には似たようなサービスや商品が溢れています。その中で選ばれるためには、「どこが違うのか」を明確に伝える必要があります。機能や価格で差別化することが難しい場合でも、ビジュアル面から独自性を打ち出すことで、ブランドとしての立ち位置を際立たせることができます。
たとえば、同業他社が落ち着いた色合いを使っている中で、あえて鮮やかな色調を採用することで、記憶に残りやすくなるという効果もあります。ビジュアルによって伝える「らしさ」は、競合との違いを分かりやすく表現できる手段です。
世界的に知られるブランドの多くは、VI(ビジュアルアイデンティティ)を徹底的に設計し、企業イメージと密接に結びつけています。その結果、ロゴや色、フォントを見るだけでブランド名が連想されるようになり、強固なブランド価値を築いています。
ここでは、特に顕著な三つの成功例を紹介します。
Appleと聞いて、銀色に輝くシンプルなリンゴのマークが思い浮かぶ人は多いはずです。Appleは、ロゴだけでなく、製品デザイン、Webサイト、広告ビジュアルまで一貫したミニマルかつ洗練されたスタイルを採用しています。
その視覚的な統一感が「先進性」や「スマートさ」といったブランドの世界観を強く印象づけています。
製品自体も、ロゴを主張せずにその佇まいだけでAppleらしさを醸し出す構成になっており、VI(ビジュアルアイデンティティ)が商品設計の根幹にまで組み込まれていることがわかります。
Coca-Colaは、世界で最も認知度の高い赤と白の配色をもつブランドのひとつです。
特徴的なカリグラフィ風のロゴ、赤を基調にしたビジュアル、そしてどの国でも統一されたパッケージデザインは、VI(ビジュアルアイデンティティ)の教科書的な成功例といえるでしょう。
長い歴史を持つにもかかわらず、時代に合わせて少しずつトーンや表現を更新しており、古さを感じさせない柔軟さも見逃せません。一貫性と変化のバランスが巧みに保たれています。
Nikeのスウッシュ(チェックマークのようなマーク)は、文字がなくてもブランドが特定できる象徴として知られています。また、広告やWebサイトでは黒を基調にしたシャープで力強いビジュアルが展開されており、スポーツブランドとしての力強さや挑戦する精神を直感的に伝えています。
さらに「Just Do It」のキャッチコピーを含めたトータルなブランド体験が、視覚的な要素と一体化しており、Nikeというブランドを感覚的に思い出させる仕組みが構築されています。
VI(ビジュアルアイデンティティ)を整えるには、単にロゴをデザインするだけでは不十分です。ブランド全体の方向性を定め、それを表現するための設計図を描き、継続的に活用できる仕組みにまで落とし込む必要があります。
ここでは、基本となる三つのステップを紹介します。
まず最初に取り組むべきは、企業としてどんな存在でありたいのかを明確にすることです。理念やミッション、どのような顧客に、どんな価値を届けるのかといったブランドの核となる部分を言語化します。
この段階での方向性が曖昧だと、デザインに統一感がなくなり、伝えたい印象がぼやけてしまいます。
自社の強みや競合との差別化ポイントを整理し、視覚的にどう表現すれば伝わるのかを考えることが、ビジュアル設計の土台になります。
ブランド戦略に基づいて、ロゴやカラーパレット、フォント、写真のトーンなどを具体的に形にしていくのがこの段階です。見た目の美しさだけではなく、戦略と整合性が取れているか、媒体を問わず一貫して使用できるか、日常的な運用に耐えうるかなど、実用性も重視する必要があります。
また、デザイナーとの対話も欠かせません。ヒアリングを通して自社の価値観を共有し、それを表現するビジュアルに落とし込む過程は、感覚と論理の両方が求められる繊細な作業です。
デザインが完成した後は、それを社内外で正しく運用していくためのガイドラインを作成します。
ロゴの使い方、色の指定、フォントの設定、写真のスタイルなどを定めたルール集があることで、誰が制作を担当してもブレのない出力が可能になります。
パンフレット、Webサイト、名刺、広告などあらゆる接点で統一された印象を保つためにも、VI(ビジュアルアイデンティティ)を活かす上で欠かせない工程です。
一度整えたVI(ビジュアルアイデンティティ)も、時間が経つにつれて環境や顧客の価値観に影響を受けて変化が必要になります。
重要なのは、常に最適な状態を保ちながらも、企業としての軸をぶらさず進化させていくことです。
どれほど優れたデザインでも、時が経てば世の中のトレンドや顧客の感覚にずれが生じてくるものです。
ロゴやカラー、フォントの印象が古く見えたり、企業の事業内容が変わっていたりする場合には、見直しが必要になります。
そこで有効なのが、定期的なビジュアルチェックです。社内での自己評価に加え、顧客や取引先からのフィードバックをもとに「今のビジュアルはブランドイメージに合っているか」「使用されていない要素がないか」といった観点で確認します。
必要に応じて微調整やリブランディングを行うことで、ブランド価値の鮮度を保つことができます。
部分的な更新にとどめることで、既存顧客に違和感を与えることなく、新しい時代への対応も可能です。
たとえば、ロゴはそのままに配色だけを刷新する、写真のトーンを現代的なスタイルに調整するなど、小さな変化でも印象を大きく変えることができます。
市場の状況が大きく変化したとき、VI(ビジュアルアイデンティティ)も柔軟に対応することが求められます。特にデジタル環境では、スマートフォンやSNSの普及によって、求められるビジュアルの形式や見せ方が数年単位で変わっていきます。
たとえば、ロゴがWebでは見えにくい、SNSのアイコンに適していないといった課題が出てくると、伝えたい印象が正しく届かなくなることがあります。また、新たなサービスやターゲット層の変化に応じて、トーンやビジュアルの演出を調整することも有効です。
VIを硬直したものではなく、企業の成長にあわせて変化していくものとして捉えることが、長期的なブランド構築の鍵になります。
ビジュアルアイデンティティを整えることは、単なる見た目の話ではありません。Webサイトの集客や企業全体のブランド戦略とも深く関わっています。より実践的な視点を得たい方には、以下の記事もおすすめです。
1.企業ブランディングとは?必要性は?効果・成功事例まで解説
そもそもブランドとは何か。企業が目指すべき姿や価値を明確にし、それを社内外にどう伝えていくべきか。ビジュアルアイデンティティの背景にある考え方を深掘りした内容です。
2.ホームページから集客できないを解決!Webマーケティング視点で改善点を解説
ホームページを作ったのに問い合わせが来ない、アクセス数が伸びない。その原因と解決策をWebマーケティングの視点から解説しています。
ここまで、VI(ビジュアルアイデンティティ)の基本的な考え方や構成要素、企業が取り組むべき理由や活用のヒントについて解説してきました。
単なるデザインの統一ではなく、企業の価値や思想を視覚的に伝える戦略的な手段であることをご理解いただけたのではないでしょうか。
中小企業にとっても、明確なVIは信頼構築の土台となり、採用活動や営業ツールとしても有効に機能します。特にWebやSNSでの露出が重要になる現在では、視覚的な一貫性がそのまま企業の印象に直結する場面が増えています。
今後、どのように取り組んでいくかを考えるうえで、未来のVIがどのように変化していくかも押さえておく必要があります。
企業の姿勢や社会的な責任、環境配慮などがますます重視される時代において、VI(ビジュアルアイデンティティ)も表現の幅を広げていくでしょう。単に「見た目を整える」だけでなく、「どう感じられるか」「どんな価値を伝えられるか」が、より重要な要素となります。
また、リアルとデジタルの境界が曖昧になり、企業と顧客との接点は多様化しています。自社サイト、SNS、動画配信、仮想空間、リアル店舗など、それぞれのタッチポイントで整合性を保ちながら、ブランドイメージを伝える力が問われます。
今後のVI(ビジュアルアイデンティティ)には、AIによるデザイン支援やパーソナライズされたコンテンツ生成、さらにはARやVRを活用した立体的なブランド体験など、技術的な進化も大きく関わってきます。
たとえば、Webサイト上でブランドカラーがユーザーの好みに合わせて動的に変化したり、店舗でのロゴの見せ方が環境に応じて最適化されるような場面も増えていくかもしれません。
しかし、どんなに技術が進化しても、根本にあるのは「伝えるべき自社らしさ」です。時代に合わせた柔軟な表現は必要ですが、それは企業としての芯をもとに展開されるべきものです。
VIとは、未来に向けた対話の道具でもあります。短期的なトレンドに流されすぎず、企業としての軸を大切にしながら、時代にふさわしい進化を続けていくことが、真のブランド力を育てることにつながります。
ARDEMでは、企業のVIを意識したホームページ制作を数多く手がけてきました。
中小企業の強みや世界観を的確に伝えるデザインと構成で、ブランド価値を引き出すサイトづくりをお手伝いしています。
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ARDEM広報担当
Harada Asuka
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「誰かの『伝えたい』を、ちゃんと届く形にしたい」そんな思いから、2024年に中途入社。
これまで複数のブランディング案件に従事し、サービス認知度の向上や採用応募数の倍増など、成果に結びつくコミュニケーション設計を実践。
UX・SEO・CV導線を意識したコンテンツ制作を得意とし、見た人に伝わるだけでなく、行動につながる設計を重視。
情報の届け方ひとつでビジネスが大きく変わる面白さに惹かれ、現在は自社サービス運用・サービスブランディング・採用ブランディングを担当している。
株式会社ARDEM
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北海道札幌市を拠点に、全国の企業を対象としたホームページ制作・Web戦略支援を行う。
SEO対策やMEO施策、集客・採用強化、ブランディング、マーケティングなど、企業ごとの課題に応じた最適な提案と構築を強みとする。
「一緒に戦う理解者であれ」という想いから、表面的な制作にとどまらず、公開後のアクセス解析や運用支援まで一貫して対応。蓄積された実績と知見をもとに、成果に直結するWeb活用を支援している。