ジャージーの箱庭様
ジャージーの箱庭様
Url : https://jerseynohakoniwa.com/
Release : 2024/02/09
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Director:
荒木 雅敬
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Director:
荒木 雅敬
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Director:
荒木 雅敬
北海道当別町にある「ジャージーの箱庭」様のWebサイトでは、牛乳という商品そのものを紹介するだけではなく、この牧場が大切にしている価値観や、生きものと共に営む暮らしのあり方まで丁寧に伝わるサイトを目指してプロデュースしました。サイトを拝見してまず強く感じたのは、「牛が幸せ、人も幸せ。」という言葉に込められた、まっすぐで誠実な思想です。人間の都合だけで効率を求めるのではなく、動物も対等に幸せを享受しあえる“共存”をテーマに掲げ、日々の営みを積み重ねている姿勢に深く共感しました。
ジャージーの箱庭様では、希少なジャージー牛を9頭のみの少頭数で飼育し、広大な草地の中で自然の草を食べながら育つ完全放牧を実践されています。大量生産ではなく、牛にも人にも無理のないかたちで、本当に納得できる牛乳を届ける。そのあり方は、単なる“こだわり”という言葉では収まりきらない、明確な哲学に支えられていると感じました。だからこそ今回のサイトでは、商品の魅力を一方的に伝えるのではなく、どのような環境で、どのような想いのもとに作られているのかが自然と伝わる構成を大切にしました。
また、ジャージー牛ならではの希少性や、ノンホモジェナイズ製法、低温殺菌、自然の草のみで育つグラスフェッドミルクといった特徴は、単なる商品スペックとして並べるのではなく、その背景にある牧場の姿勢とつながるように整理しています。美味しさの理由を伝えながらも、その根底には「幸せな牛から、良い牛乳が生まれる」という信念がある。その芯の部分まできちんと伝わることで、はじめてこのブランドの価値が本当の意味で届くと考えました。
さらに、牛たちを“家族”として紹介する見せ方や、牧場の空気感、生産者の存在が感じられる情報設計によって、訪れた方が単に商品を選ぶのではなく、この牧場の考え方や営みに共感できるサイト体験を目指しました。誰が、どんな場所で、どんな想いで作っているのかが見えるからこそ、ブランドへの信頼はより深くなります。小さくても豊かで、持続可能で、やさしい営みの価値を、Webという形で可視化していくこと。それがこのプロジェクトにおいて、私がもっとも大切にしたプロデュースの視点です。
ジャージーの箱庭様のサイト制作は、商品の販売導線を整えるためだけの仕事ではありませんでした。牧場の思想や未来へのまなざし、人と動物と環境の関係性まで含めたブランドの世界観を、訪れた方にまっすぐ届けるためのプロジェクトだったと感じています。目先の利便性や売りやすさだけではなく、本当に大切にしているものは何かを言葉と構成で丁寧にすくい上げ、共感が信頼へ、信頼が継続的なファン化へつながっていくサイトを目指して制作しました。


